上下だけじゃない!左右の潮流を制して釣りを極める【古平・幌武意沖編】

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潮の動きというと、一般的には上下(満潮・干潮)を重視する傾向があります。特に太平洋では、最大で4メートルも上下することがあり、磯釣りでは命に関わるリスクも。日本海ばかりで釣りをしている人が油断すると、足場が水没して事故になる危険性もあります。

この上下の潮汐(ちょうせき)は、潮止まりからの上げ下げによって魚の活性が変化し、釣果に大きく関わります。釣行日とタイミングが合えば、潮が動き出す瞬間がチャンスタイムになります。

上下の動きは「タイドグラフ」で簡単に確認できますが、今日取り上げたいのは、もう一つの重要な潮の動き=左右の潮流(ちょうりゅう)です。

潮流とは? 上り潮・下り潮を理解する

潮流とは、海水が水平方向に流れる力のことです。上げ下げだけでなく、海の中では常に「左右方向の流れ」が生じています。釣りにおいては、

  • ジグの流れ方
  • ベイトの付き方
  • 魚の付き場

にすべて影響します。特に船釣りではドテラ流し潮上からのアプローチを考える上で、潮流の把握は欠かせません。

古平・美国沖の基本潮流

このエリアの特徴は、石狩湾の流れと積丹半島の地形が作り出す、独特の潮パターンにあります。

ポイント内容
基本潮流南(小樽・石狩湾口)から北(積丹半島側)への「上り潮」がメイン
反対の潮流北(美国・積丹沖)から南への「下り潮」もあるが弱め
潮の入り方石狩湾が広いため、潮の動き出しが遅く、潮止まり時間も長め
その他特徴大潮・中潮は特に沖に出るほど流速が急変する傾向あり

【おすすめの潮周り】

潮の種類理由
中潮(特に大潮明け)潮が程よく動き、魚の活性が安定して高い
小潮(ベタ凪の日)流れが穏やかで、ジギング・ライトゲームに最適
大潮(海況が安定している日)潮の動きが大きく、ヒット率が高まるが風と重なると危険も

「大潮ドンピシャ」より、大潮明けの中潮が最も釣りやすい日になることが多いです。

古平沖の潮と地形的特徴

古平の位置

  • 積丹半島の東側、石狩湾の西端に位置
  • 外洋(日本海)と石狩湾をつなぐ中間地点
  • 積丹ブルーに代表される透明度の高い海域だが、沖合は急に深くなるポイントが点在

古平沖は、湾内的な静けさと外洋的なダイナミックな潮の動きが交差する海域です。


潮流の特徴

ポイント内容
基本潮流南(小樽・石狩湾口)から北(積丹半島側)への「上り潮」
反転潮満潮・干潮時に潮が逆流することがある(特に潮止まり前後)
流れの性質石狩湾特有の広がった地形により、潮の動き出しは遅いが、動き出すと急に速くなることがある

特に沖に出るほど潮の流速が強まるので、ジグやプラグの選択に注意が必要です。


海底地形の特徴

地形内容
沖合のドロップオフ岸からわずか数百mで一気に水深が深くなる(50m〜100mラインへ)
砂地・根混じりエリアヒラメ・ソイ・ホッケなどが着く好ポイントが点在
余市海溝へのアクセス古平沖のさらに沖合は、余市海溝に続く深海エリア

地形変化が豊かなので、潮流と絡む地形を意識することで釣果が伸びる海域です!

幌武意沖の潮のクセと地形的特徴

幌武意の位置

  • 積丹町の北東部、石狩湾の西端に位置
  • 湾内の潮と外洋からの潮がぶつかる「潮交差点」的エリア

潮流の特徴

特徴内容
潮の入り方湾内(石狩湾)からの潮と、日本海側からの潮が交差する
反転流潮止まりや気圧配置によって流れが巻くことが多い
潮の速度岬周辺では穏やか、沖合は急に流れが強くなることも

幌武意の沖100m〜300mライン付近では、潮目やヨレが頻出! これは釣り場選定の強力なヒントになります。

海底地形

地形内容
浅場エリア港周辺は10〜20mと浅く、岸近くでもポイントになりやすい
ドロップオフ沖合300〜500mで一気に水深が40〜70mに変化
岬周り岬根が広がり、潮流とぶつかり魚が付きやすい

潮流の釣り戦略(幌武意〜古平沖)

潮流パターンの把握

パターン内容
上り潮南→北へ。基本となる潮。潮上から潮下に攻めると効果的
反転潮満潮・干潮後に発生しやすく、潮が逆転する現象
潮ヨレ地形や流速差でできる“潮のねじれ”。魚が溜まる好ポイント

釣行前に見るべき情報

  • 潮汐表(満潮・干潮時刻)
  • 潮回り(大潮、中潮、小潮)
  • 風向き(南風/北風)
  • 気圧配置(低気圧接近など)

幌武意〜古平沖では、風と潮の流れが逆になると急変するので要注意!

現場で潮流を読む

  1. ライン角度を見る
    • 垂直なら潮は緩い、斜めなら潮が効いている
  2. 水面の潮目を探す
    • 色が変わる線、波の境目、ゴミが集まるライン
  3. ベイトと鳥の動きに注目
    • ベイトが跳ねる、水面を逃げる、カモメが集まる

これらが重なれば高確率でヒットゾーンです!

潮流別・おすすめの攻め方

潮の状態釣り方の工夫
強い上り潮潮上から潮下へ流す。ジグやプラグをドリフト気味に使う
緩い潮(潮止まり前後)ボトム中心。スローなアクションで誘う
反転潮潮が変わるタイミングで魚が浮きやすい。表層狙いもあり
潮目あり潮目に沿って速めの巻き。リアクション狙いでブリが効く

【まとめ】

潮の動きを上下+左右の両面で読むことで、釣果は上がると思います。 この周辺では古平沖に漁礁が2箇所あります。漁礁周りは潮も早くなっているのでアンカーリングやスパンカーなどで攻めるのが良いかも知れません。

項目要点
潮の動き上下(潮汐)+左右(潮流)両方を意識する
古平・幌武意の潮上り潮がメイン、反転・ヨレに注意
釣行前情報潮汐・風・気圧・潮回りは必ず確認する
現場の判断ライン角・潮目・ベイト・鳥山を観察
潮に合わせた戦術流す/止める/ドリフト/ヨレを撃つ

潮流の強さを“船の感覚”で読む

幌武意〜古平沖の潮流は、魚探や潮見表だけでは掴みきれない「体感的な変化」が起きることもあります。特に潮流の強さは、エンジンの回転数や船速の変化にも如実に現れます。

🛥️ 現場で実際に確認される例: 古平から幌武意までの間では、美国港すぐ沖合や幌武意港沖で、潮が特に強いエリアがあります。 通常、スロットル固定で3,800回転で巡航している際、潮流が強い場所に差しかかると、自然に回転数が3,200回転まで下がることも。これは潮に逆らって船が押し戻される力が働いている証拠です。

エンジン音が変わる場所=潮が走っている証拠! 潮の強弱を感じ取る手段として、船の動き・音・振動にも注目してみてください。

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