今回は、釣りではありません。都会に住んで居た時はあまり気にならなかったのですが、田舎暮らしで気になったことの一つありました。いろいろな漁港や防波堤、磯の駐車場などにいくと見かける野良猫です。
私の家の近くでも多く野良がいました。色々と調べて行くと様々なことがわかってきました。野良猫はそのまま自由にさせておくと数年で4倍にもなってしまうのです。
具体的には、1頭が妊娠をして、出産する。出産する場合は4〜6頭となります。多い場合は、年に3度も出産するとも言われていますが、基本は春と秋の2回です。北海道の場合は秋に産まれた子猫は厳しい冬を乗り越えることができずに亡くなってしまうことが多いのです。
春に生まれた子猫は半年もすると妊娠できるとされています。仮定の話ですが、6頭のうち3頭がメスだとすると3頭から6頭で夏には18頭となります。そのまま生き残ると9頭のメスから54頭となってしまいます。たった3年で54頭にもなってしまいます。すべてが順調には生き残れませんが、環境が整っている場合では生存する可能性は高いはずです。
うちには現在、4頭の元野良猫が楽しく家の中で生活しているはずです(笑)。2頭は直接、獣医さんで去勢手術をしてもらいました。他の2頭はさくらねこです。
さくらねことは、捕獲されて去勢手術を受けて、耳の先端をさくらの花びらのようにV字型にカットされた野良猫です。この“さくらねこ”は殺処分ゼロを目指す地域猫活動に取り組む猫愛好家たちによって行われています。
この活動に参加したのは2年前からです。捕獲して、不妊手術を行い、猫を元いた場所に戻す。という「さくらねこTNR」です。元いた場所に戻し、その猫たちの十分な餌を与えるなどの環境をお手伝いすることで、一代限りの命をやさしく見守るボランティアです。通称「餌やりさん」もと言われています。
気ままに生きているノラ猫を捕まえて、手術して耳まで切っちゃうなんて残酷なという意見もあると思いますが、2020年の統計では猫は2万頭が殺処分されています。どちらが残酷かという話です。
他の2頭は捕獲して、不妊手術を行い、猫を元いた場所に戻す予定でしたが、体調が思わしくなく弱々しくリリースしたとしても生きていけるかどうか、わからないくらい衰弱していたので、家で飼うことにしました。4頭でにぎやかな生活をしているところです。
さくらねこTNRでは、行政や個人でも参加できます。一般的に去勢手術は1万円から1万円5千円かかってしまいます。さくらねこTNRでは、獣医さんの協力もあり、不妊手術は無料で行ってくれます。その時にワクチンなどを摂取させる場合は別途実費分と大変ありがたい事業を展開してくれています。
リリース後の「餌やりさん」は少なくとも5年から10年以上生きることもあるので、費用も継続してかかります。去勢手術を無料でできることは経済的負担を軽減させてもらっております。
北海道で登録行政は23とまだまだですが、これから増えて欲しいと思っております。
https://www.doubutukikin.or.jp/administration/
なぜ、この話をしたのかというと漁港や防波堤、磯の駐車場に野良猫がいると思います。とある防波堤では定期的に餌を上げに人がやってきます。野良猫の実態を知るまでは私もその一員だったと思います。可愛そうだという思いでした。しかし、色々と調べていくと最終的には猫のためにはならないのではないかという葛藤です。
今年は計画的にさくらねこTNRに参加します。行政と一緒に行う計画書を出します。行政と獣医さんにはすでに連絡済みで3月から行います。現在、3頭が家にやって来てごはんを食べて、時には玄関で泊まっていくこともあります。そのうち、1頭がさくらねこで2頭は3月に去勢手術を行う予定です。
捕獲して、去勢手術をし、リリースしてもその時の恐怖が捕獲された家の近くには寄ってこない。警戒心も強いので1頭しか戻ってきていません。幸いなことに家の近くに「餌やりさん」がありそちらの方に行っている「さくらねこ」がいるようなので少しは安心しています。
少しでも、猫の殺処分が減らせるように活動している人々がいることを知って欲しいです。
詳しくは、公益財団法人どうぶつ基金をご覧ください。
https://www.doubutukikin.or.jp/