古平漁港がついに「全日釣り禁止」になってから1年…現在の状況は?
北海道・積丹エリアの人気釣り場である古平漁港。昨年(2025年3月)から全日釣り禁止となってしまい、多くのアングラーに衝撃が走りました。
例年、春のホッケやサクラマス、秋の鮭釣りシーズンには数え切れないほどの釣り人が訪れるスポットでしたが、2026年現在も厳しい制限が続いています。
私は古平漁港の目の前に住んでおり、毎日港の状況を見ています。今回は地元民の視点から、2026年現在の「最新の立ち入りルール」や「容認されているエリア」、そしてなぜ制限が厳しくなったのかというリアルな現状をお伝えします。
👉 以前の記事はこちら 2023年9月の記事です。
なぜ「全日禁止」になったのか?原因は昨年のトラブルと漁業のリアル
昨年(2025年3月)、釣り人と漁業者との間で大きなトラブルが発生しました。 詳細な経緯は公表されていませんが、「迷惑駐車」や「立入禁止区域への侵入」「漁業作業への妨害行為」などが絡み、この出来事が決定打となって漁業者側が一斉に強い措置を要求しました。
漁港の目の前に住んでいるからこそ日々実感していますが、古平漁港では春に「ニシンの定置網漁」、これからカレイ漁、秋には「シャケの定置網漁」が本格化し、漁師さんたちが昼夜問わず活発に作業を行っています。
過酷な時間との戦い:漁師さんのルーティン 中型船は午前2:00に出船するため、午前1:00が起床です。午前2:00に出船し、漁場に午前4:00くらいに到着、1本目の網を入れます。時には3本入れる時もあるようです。 ここからは逆算で、入札(市場)に間に合うように帰るか、翌日の入札にするかを親方や船頭が決めます。中型船の漁場は少し遠方にあるので、往復にも時間がかかります。
小型船の出船は午前3:00くらいが多いです。小型船は当日の入札に間に合うように漁を行います。漁の取れ高によっても前後はします。 私が行っている定置網は、絶対にその日の入札に間に合うように漁に出ます。入札に間に合わなければ、浜値が半分以下になることもあるので必死なんです。
港が「春のお祭り」になるニシン漁 中でも、ニシン漁は捕れる時はとことん網に入ります。採れ過ぎて時間が遅れるくらいなら、網を全部上げないで途中でやめてしまうこともあります。
網から上げることはさほどの時間はかかりませんが、陸に上がってからが大変なんです。オスとメスに仕分けして、メスのサイズを大・中・小と仕分けをします。これが実に大変な作業でもあります。時には1トンのニシンが上がる時は、もう時間との勝負です。
沖で大漁だなと思えば、陸に連絡を入れて仕分け作業の人員を確保をします。うちの船で15名くらいで仕分け作業をします。もちろん私達の船以外にもニシン漁をしておりますので、港の活気が一気に膨らみます。春のお祭りとも言える光景が港を包みます。
生業(生活の糧)を脅かすマナー違反 定置網は陸からそれほど離れていません。肉眼ではっきりと見えるくらいの近さです。そこにニシンが大量にいるので、港にも入ってくることは間違いありません。
こちらは、生業を本業としている漁師さん達です。入札時間に間に合わせなければならない。時間との戦いをしている所で、違法駐車などは本当に邪魔なのです。
港内は船の出入りや水揚げで非常に慌ただしくなるため、作業スペースへの違法駐車や、立ち入り禁止エリアでの釣りは、漁業という「生活の糧」を直接脅かす行為になってしまいます。これまでは「イエローカード(期間限定禁止)」の措置もありましたが、ついに一発レッドカード=全面禁止という重い判断が下され、現在に至っています。
釣り人完全排除…ではない?2026年現在の一部「容認」エリア

では、古平漁港ではもう一切釣りができないのか?というと、すべての釣り人が追い出されたわけではありません。
例外的に釣りが容認されているエリアが、現在もいくつか存在しています。今年の春のホッケやサクラマス狙いの方も、以下の場所であれば竿を出すことが可能です。
容認されているエリア:
- ✅ 東防波堤(ただし工事の影響あり)
- ✅ 西防波堤の一部
ただし、“許可されている”わけではなく、“容認されている”だけという点に注意が必要です。
利用にあたってはマナーを守り、現地の看板や漁業者の指示に従いましょう。
東防波堤は工事で立ち入り禁止になる可能性も(令和16年まで)

現在、東防波堤周辺では漁協建物の移転計画が進んでおり、移転後は中型船の揚げ場として整備される予定です。上の写真の左上の用地という所が現在、組合の建物ですが、すでに新組合建物の基礎部分が出来上がっており、6月くらいには上棟すると思います。
工事期間はなんと令和16年度(2034年)までの約10年間となる可能性があり、今後は東防波堤も完全に立ち入り禁止エリアになる可能性が非常に高いと見られています。
今のうちなら入れる状況でも、工事の進捗や一部のマナー違反によって、突然の立入禁止措置が入ることがあります。現場の最新情報には常に注意が必要です。
最後に:釣り人のモラルが問われる時代に
今回の「古平漁港 全日禁止」は、釣り人全体に対する強い警告です。
一部の釣り人のマナー違反が、地域全体の信頼を損ない、多くの人に影響を与える結果となってしまいました。漁港の目の前に住む者としても、釣り場が制限されていくのを見るのは非常に胸が痛みます。
「釣りは楽しむもの」であると同時に、「漁業や地域との共存」が絶対に求められる時代です。これ以上、北海道の貴重な釣り場が失われないためにも、私たち一人ひとりがルール・マナーの徹底を心がけていきましょう。
📌 現地を訪れる方へのお願い
- 🚫 駐車は指定された場所のみ
- 🛑 関係者以外立入禁止エリアへの侵入はNG
- 🔈 音楽・騒音などの配慮を忘れずに
- 🗑 ゴミは必ず持ち帰ること
【2026年最新】今年のシャケ釣りはどうなる?解放区域とローカルルール
今年の秋のシャケ釣りについてですが、今のところ「解放区域」であれば可能です。具体的には以下のようになっています。
- 西防波堤(通称:白防) 工事の予定もないので、全面的に釣り可能な箇所となります。先端に小さな白い灯台があるため、地元民の間では「白防(しろぼう)」と呼ばれています。
- 東防波堤(通称:赤防) 工事が行われていなければ可能となります。こちらは先端に赤い灯台があるため「赤防(あかぼう)」と呼んでいます。
その他のエリアは「完全禁止・警察通報」の対象です
上記以外のその他の部分は、期間に関係なく立ち入り・釣り禁止です。 時々、禁止エリアで釣りをしている人がいますが、現在は警察に通報されて注意を受けることになります。漁師も直接注意するのは大きなトラブルの元になるため、「見つけたら直接言わずに警察に通報する」というルールになっています。
最後に:地元の釣り好きな子供たちのために
全面禁止になってしまい、私自身も本当に残念です。私は車があるので、少し離れた磯などへ移動して釣りはできます。 しかし、地元の子供達の中にも、釣りが大好きな子達がたくさんいます。車がない子供たちから、歩いて行ける身近な釣り場を奪ってしまった結果になり、本当に残念に思っています。
これ以上、悲しい思いをする人が増えないよう、ルールを守った釣りを心からお願いいたします。


