クロマグロゲームをこれから始めたい方へ

理論・テクニック
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クロマグロゲーム、自分にもできそう?初心者が最初に知っておくべき本当のこと

水面が割れ、巨大なクロマグロが飛び上がる。YouTubeやSNSでその光景を見て、「いつか自分もあの瞬間を味わいたい」と思ったことはありませんか。

一方で、タックルの価格やPE号数、届出の話を調べるほど、「自分にはまだ早いのではないか」と足がすくんでしまう方も多いのではないでしょうか。私も最初は同じ気持ちでした。

積丹の海でクロマグロと向き合い始めた頃、周りの装備のスペックを見て、正直かなり萎えた記憶があります。あの圧倒的な道具を前にすると、自分だけが場違いに思えてしまうのです。

でも、悲観する必要はありません。圧倒的にステラですが、ツインパワーでも十分戦えます。「この人ツインパワーなんだ!」なんてこと正直、誰も気にしていないです。引け目なんて全く感じなくていいんです。

ステラ1台分でツインパワー2台買えちゃいますから、サブタックルを揃えた方が圧倒的に有利に戦えますし、万一の時のバックアップにもなるので2タックルの方が実用的だと私は思います。

ただ、正直にいうとマグロのサイズが年々大型化しているので、この点は冷静に考えた方が良いかもしれません。積丹でも70kgは確実にいます。

話を進めましょう。私が初めてナブラが目の前で起きた瞬間の感動は、今でも鮮明に覚えています。海の一部が突然沸き立ち、命がぶつかり合う。何度見ても興奮する。テレビの中の出来事だったものが、自分の目の前で現実になる。だからこそ、最初の一歩を踏み出す価値がある釣りだと思っています。

クロマグロゲームは、選ばれた一部の人だけの釣りではありません。正しい順番で準備し、魚の性質を理解すれば、初めて挑戦する方でも十分にチャンスはある釣りなのです。これから始めるあなたが安心して第一歩を踏み出せるよう、つまずきやすい点と進め方を整理してお伝えします。

なぜ「自分には無理」と感じてしまうのか

では、なぜ多くの方がクロマグロゲームを特別視してしまうのでしょうか。

理由の一つは、ビッグゲームという言葉そのものにあります。ヒラマサやGTの釣りと同じカテゴリーに入れて学習してしまうと、動かし方もファイトの考え方も、すべてがズレてしまいます。

実際、クロマグロは「静かに待つ」釣りが核心だと思っています。ナブラ撃ちでは着水後に「ほっとけ」です。誘い出しでもステイを十分に入れる。待ち切れない気持ちを抑えるほど、チャンスは広がっていく。

これは、動かし続ける系のゲームとはまったく別物なのです。ここを取り違えたまま本番に臨むと、せっかくのチャンスを自分の手で潰してしまいかねません。私の主観です!

もう一つの理由は、装備のイメージが先行しすぎることです。PE6号から12号、50kgから200kg超の個体。数字だけを並べると、確かにハードルは高く見えます。

ただし、最初から完璧なフルセットを揃える必要はありません。私の場合も、最初は一つのタックルを軸に、経験を積みながら段階的に体制を整えてきました。いきなりすべてを背負い込もうとするから、重く感じてしまうのです。一つずつ揃えていけば、負担は驚くほど軽くなります。

初心者が陥りがちな3つの思い込み

ここで、よくある勘違いを整理しておきましょう。先に知っておくだけで、遠回りをぐっと減らせます。

一つ目は、「高い道具を買えば釣れる」という考え方です。クロマグロゲームで大切なのは、道具の値段ではなく、ベイトとルアーの関係、そしてその日の魚の状態を読む力です。

道具は手段にすぎません。高価なタックルを揃えても、動かし方が合っていなければ、ミスバイトばかりになることもあります。逆に言えば、基本に忠実であれば、装備の差は経験で十分に埋められるということです。

二つ目は、「シーズンで必ず釣らなければ」という焦りです。クロマグロは回遊のタイミングやその日の海況に左右されます。一発で決まらなくても、異常ではありません。

むしろ、何度も通ってようやく一尾に出会えるのが、この釣りの自然な姿です。船に乗り、ナブラを目にし、キャストの感覚を体に覚えさせる。その積み重ね自体が、次の一尾への近道になります。焦りは判断を鈍らせるだけなので、手放してしまいましょう。

とはいえ、悠長にできる料金でもないのはよくわかります。でも、焦りがもっとも危ないです。

三つ目は、「届出やルールは後回しでいい」という認識です。これだけはやめておきましょう。令和8年4月以降、クロマグロの遊漁には事前届出が必要です。

ANSWER

クロマグロゲームとは、PE6号前後のタックルでクロマグロを狙うキャスティングの釣りです。本質は準備と我慢にあり、ナブラ撃ちや誘い出しでは着水後のステイが重要です。令和8年4月以降は事前届出が必要となります。

水産庁の届出は、最初にクロマグロを釣ろうとする日の1営業日前までに行います。手続き自体は5分程度で済みます。面倒に感じるかもしれませんが、釣りの前日までに済ませることが、安心して海に出るための大前提となります。

届出を忘れたまま竿を出せば、それだけで違反になってしまいます。ルールを守ることは、資源を守り、そして自分を守ることでもあるのです。

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クロマグロゲームの本質は「準備と我慢」

クロマグロゲームの本質を一言で表すなら、「準備と我慢」だと私は考えています。派手なファイトの裏側にあるのは、実はとても地道な積み重ねなのです。

準備とは、タックルを揃えることだけではありません。陸でキャスト練習をしておくこと、対象魚の動画を見てファイトの違いを頭に入れておくこと、当日の服装や食事まで含めた体づくりも準備の一部です。船の上は陸とは踏ん張り方が違います。

波で揺れる足場では、思った場所にルアーが届かないことも珍しくありません。私も本番前にオカッパリで何度かキャスト練習をしており、やらないよりはやった方がよいと実感しています。地味な準備ほど、本番での余裕につながっていきます。

我慢とは、ルアーを動かしたくなる衝動を抑えることです。マグロは捕食が下手な個体も多く、動かしすぎるとバイトのタイミングを自分で逃してしまいます。

マグロの捕食行動の本質は、徹底された「効率化」にあります。激しく動き回るベイトを追うには、莫大なエネルギーが必要です。

一方で、瀕死のベイトであれば、自らの体力を消費することなく確実にカロリーを摂取できます。自然界の冷徹な計算のなかで、彼らが派手なベイトを無視し、弱った個体を最優先で捕食するのは、極めて合理的な選択なはずです。

自分のルアーが目の前で魚が反応して、ついつい『びっくり合わせ』をしてしまいがちですよね。慌ててルアーを動かして見切られる。これは初心者だけでなく、経験者でもやってしまう失敗です。

ラインが出て行くのを待ってからでも間に合いますし、フッキングはファーストランが終わりそうになってからでも十分です。

5秒から10秒、静かに待てるかどうか。ここが、経験の差として表れやすいポイントです。瀕死のベイトを演出するのです。だから、待つことそのものが、立派な技術なのです。

これから始めるあなたへの4つの第一歩

では、具体的に何から始めればよいのでしょうか。初めての方には、次の順番をおすすめします。

  1. まずは「クロマグロ専用の釣り」だと認識する。ヒラマサやGTの感覚をそのまま持ち込まない。
  2. タックルはPE6号を一セット、予算と相談しながら揃える。全部を一度に買い揃える必要はありません。
  3. ルアーはポッパーとダイビングペンシルを中心に、誘い出しとナブラ撃ちの使い分けを学ぶ。
  4. 届出の手続きと、シーズン時期(北海道日本海側では9月以降)をカレンダーに入れておく。

この順番には理由があります。いきなり最強の道具を揃えるより、まず釣りそのものを知ることが先だからです。遊漁船を選べば、経験豊富な船長が立ち位置やタイミングを教えてくれます。最初の一回は、自分で完璧を目指すよりも、その場の空気と流れを体で覚える時間と考えてください。

予算もあるでしょうから無理にとは言いませんが、できれば2日連続で予約できれば気持ちにも余裕が生まれますし、場馴れもできると思います。

費用についても、一度に全部を抱え込む必要はありません。今シーズンはタックルを一式、来シーズンはルアーを買い足す。そんなふうに少しずつ積み上げていけば、お財布への負担も無理のない範囲に収めましょう。準備を一年単位で考えられるのも、この釣りならではの特徴なのです。

私が積丹で実践しているスタイルは、誘い出しを軸にダイビングペンシルで勝負する方法です。あなたのフィールドや好みによって最適解は変わります。大切なのは、誰かの真似をそのままコピーするのではなく、なぜその動きを選ぶのかを理解することです。理由がわかっていれば、状況が変わっても自分で考えて対応できるようになります。

知っておきたい注意点

メリットばかりではありません。正直にお伝えします。

ファイトは30分から数時間に及ぶこともあり、体力面の負担は小さくありません。ヒット後すぐにロッドを立てようとすると、テンションが抜けてバラす原因にもなります。

マグロは深場に潜るというより、浮いて走ることが多いのです。ラインが水平方向に走れば、それはクロマグロのサインです。最初は船長や先輩アングラーの指示に従い、焦らずファーストランを乗り切ることが大切です。ドラグマックスは正気ではありませんよ。自己流で力任せに対応すると、せっかく掛けた魚を失うことになりかねません。

また、100kgを超える個体との戦いは、タックルにも身体にも試練です。無理に追い込もうとせず、自分の限界を知ることも、長く続けるうえでは欠かせません。安全あっての釣りです。一尾のために体を壊しては、本末転倒なのです。だからこそ、最初は欲張らず、確実に経験を積んでいく姿勢が、結果的に大物への一番の近道になります。

POINT!

  • クロマグロゲームは「特別な才能」より「段階的な準備と理解」の釣り
  • ヒラマサ・GTとは動かし方もファイトも異なる。混同しない
  • 道具より、待つ・読む・守る(届出)が初心者の三つの柱

クロマグロゲームは、準備に時間がかかる釣りです。半年から一年かけてタックルを整える方も珍しくありません。だからこそ、一足飛びに完璧を目指す必要はないのです。時間がかかるということは、裏を返せば、その分だけ準備の段階から楽しめるということでもあります。

小さな一歩からで十分です。最初のシーズンに釣果ゼロでも、落ち込む必要はありません。ナブラを目の当たりにし、一本、静かにルアーを投げる。その経験一つが、次のシーズンへの自信になります。私も最初から順調だったわけではありません。それでも続けたからこそ、今のスタイルにたどり着けました。

まずは船に乗り、海の空気を吸い、クロマグロが泳いでいる世界に足を踏み入れてみてください。そこから始まる経験が、あなただけのクロマグロゲームになります。

Q
クロマグロゲームは初心者でも本当にできますか。
A

できます。正しい順番で準備し、魚の性質を理解すれば、初めての方でも十分にチャンスのある釣りです。高い道具をそろえることより、待つ・読む・届出を守ることが大切です。遊漁船を選べば、経験豊富な船長が立ち位置やタイミングを教えてくれます。

Q
ステラのような高級リールがないと釣れませんか。
A

そんなことはありません。ツインパワーでも十分戦えます。ステラ1台分でツインパワーは2台買えるので、サブタックルを揃えてバックアップを持てる2タックル体制のほうが、むしろ実用的だと考えています。

Q
クロマグロを釣るのに届出は必要ですか。
A

必要です。令和8年4月以降、クロマグロの遊漁には事前届出が求められます。水産庁への届出は、最初に釣ろうとする日の1営業日前までに行います。忘れたまま竿を出すと違反になるため、前日までに済ませておきましょう。

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