ニシンの接岸とは?
ニシンが岸寄りする理由
春先になると、日本海ではニシンが産卵のために岸へと寄ってきます。この現象は「群来(くき)」と呼ばれ、産卵の影響で海が白く濁るほどの大群となることもあります。
ニシンが岸寄りする主な理由は以下の通りです:
- 産卵適地を求める:海藻や岩に卵を産み付けるため、沿岸に集まる。
- 水温の影響:5〜8℃程度の低水温を好むため、春の日本海が適している。
- 潮の影響:潮の流れが卵の分散に重要な役割を果たすため、特に中潮や大潮のタイミングで活発に産卵する。
ニシンの群来は、地域によって年によってばらつきがありますが、環境変化や水温の影響を受けやすいとされています。漁業関係者にとっても重要な指標であり、春の訪れを告げる現象として時々ニュースでも取り上げられるほど注目されています。
ホッケの爆食い現象
ホッケの大群が卵を狙う!
このニシンの接岸に呼応するように、大量のホッケもまた岸へと押し寄せてきます。その理由は、ニシンの卵が最高のご馳走だからです。
ホッケは産卵直後のニシンの卵を狙い、大群で競うように食べまくります。その結果、釣り場はまさにフィーバータイム!
- 10分で10匹は当たり前、100匹釣る人も珍しくない
- ルアーでも、ワームでも、ジグでも、スプーンでも釣れる
- さらには、スイートコーンでも釣れるほど、ホッケはパニック状態
ホッケの活性が高いため、普段は警戒心が強い個体も、競争本能から食いつきが良くなります。この現象を利用すれば、普段とは違った釣法や仕掛けを試す絶好の機会となります。
ホッケはいつが美味しい?
最も美味しいホッケの時期とは?
これだけ釣れるホッケですが、この時期のホッケは食べるには向かないと言われています。その理由は、お腹の中がニシンの卵でパンパンになっており、卵の匂いが移って味が落ちるためです。私の知り合いの漁師さんはほとんど口にはしません!
地元の漁師さん曰く、ホッケが最も美味しいのは6月頃。
- 春の爆食いが終わり、適度に脂がのる
- ニシンの卵を食べなくなるため、風味が良くなる
- エサが豊富になり、身が締まる
6月以降のホッケは刺身や焼き魚、干物にしても美味しく、特に脂ののった個体は絶品です。この時期のホッケを狙って釣るのも楽しみの一つになります。
とはいえ、6月ともなると水深70メートルとかになってしまうので船で釣るしか方法はありません。
釣り人目線での楽しみ方
爆食いホッケを活かした釣法の研究
ホッケのフィーバータイムは、釣りのテストにも最適!
- トップウォーターゲームを試す:普段は水面で釣れないホッケも、この時期ならトップに出るかも?
- 巻きスピードやカラーの違いを試す:何にでも食いつく時こそ、釣法の研究チャンス。
- 変わったエサで挑戦!:スイートコーンの他にも、普段使わないエサでどれくらい釣れるか試してみるのも面白い。
釣りだけでなく、観察を通じてホッケの行動や食性を理解することも重要です。これにより、ほかの魚種・時期の釣りにも応用できる知識を得ることができます。
まとめ
自然のドラマを楽しむ
春の日本海は、ニシンの接岸とホッケの大群が織りなす、まさに自然のドラマ! 春が近いなとも思う光景です。近年は釣り場の閉鎖や立入禁止措置がどんどん増えて来ているので、将来的にはみることもできなくなるかも知れません。
この時期ならではの現象を楽しみつつ、釣りの技術向上や新しい仕掛けのテストをしてみるのもおすすめです。ただし、釣りすぎには注意して、必要な分だけ持ち帰るようにしましょう!
ホッケの爆食いモードは、毎年の自然の営みの一環として観察する価値があります。釣りを楽しみながら、環境の変化や生態の面白さを感じることができるのも、この季節ならではの魅力です。
あなたも、春の日本海で「釣れる爆食いモードのホッケ」を体験してみてはいかがでしょうか?